
先日、YouTubeを見ていたら、新卒でアクセンチュアに入社し、
安定したキャリアを捨てて寿司職人になったという動画が流れてきた。
年収は600万、4年後には800万。それでも彼は300〜400万の世界へ飛び込んだ。
「最低限暮らせればいい」。
もともとやりたかった寿司の道へ進み、将来は海外展開を目指すという。
周囲からは「もったいない」と言われながらも、
後悔は一度もないと語っていた。
彼の原点は、ディズニーでのアルバイトだったという。
感動体験をつくることが純粋に楽しかった。
人の記憶に残る時間を生み出す仕事が、自分は好きなんだと気づいたそうだ。
その話を聞きながら、どこか他人事に思えなかった。
大学時代にサンフランシスコを訪れたとき、
自動運転などの最先端技術がすでに社会実装されている光景を見て、
「ITでは太刀打ちできない」と感じたという話も印象的だった。
でも寿司は違う。海外で食べる寿司は人気があり、高価格帯でも勝負できる。
日本人だからこそ出せる価値がある。
そこに市場があると分析し、自分の物差しで決断した。

その姿を見て、アメリカで寿司を握っている今の自分と重なった。
僕もまた、日本を飛び出し、海外で挑戦している。
でも最近、強く考えるようになったことがある。
このままアメリカでキャリアを積み上げるのか。
それとも、日本へ帰り、みやこんじょを継ぐのか。
客観的に見れば、海外でのキャリアを続ける方が“分かりやすい成功”かもしれない。
けれど、自分は何がしたいのか。
どこで感動体験をつくりたいのか。
市場はどこにあるのか。
そうやって自分の物差しで測り直したとき、答えは少しずつ見えてきた。

肩書きや年収ではなく、誰と、どこで、どんな価値を生み出したいのか。
周りの雑音を一度横に置いて考えると、
選ぶべき道は意外とシンプルだ。
大手から寿司へ進んだ彼の決断に背中を押されながら、
僕は逆の選択をしようとしている。
アメリカでの挑戦を一度手放し、日本に帰り、みやこんじょを継ぐ。
遠回りに見えても、それが今の自分の物差しで測った答えだ。
どこにいても本質は同じだと思う。
感動をつくること。
人の記憶に残る一皿を出すこと。
その舞台がアメリカか、日本かの違いだけだ。
僕は、自分の物差しで、みやこんじょを選ぶ。

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